巷ではゴールデン・ウィークだと言われているようだが、我が初栄丸は船上スッカラカンのゴールデン・ボール（金玉）な気分・・・だが腐りはせぬと果敢に攻め立てた・・・とかくこの世は格差社会・・・汗水流し努力する者よりも、パソコン睨んで何ぼの世界・・・労働者階級ありきで急成長したはずの日の丸の国は、今や労働者階級は置き去りの急降下・・・であるも、3枚以下1名で納竿。

気紛れな自然界が相手とはいえ、実直なあたしゃあ生きるこの道一本道と、前日同様のポイントからスタート・・・つれない態度だった筈のヒラメは心変わりしたようで、あなただけが生き甲斐なの～お願いお願い捨てないで～ハイそれまでョとは言わせない食いつきぶり・・・ならばドント行こうぜドントねっと、ドント節でヒラメの御機嫌なうちにと攻め立て、オデコもなく3枚以下1名で納竿。

昭和の日はアタリが少ないと唱和の日・・・昨日までの至上なる世界での至上の愛はどこへやら・・・北へ南へと鏡のような大海を、行ったり来たりのピンボール操業・・・そしてオイラのタマキンはアメリカンクラッカー状態・・・引っ張れ引っ張れタマキン引っ張れ～引っ張れ引っ張れみんなで引っ張れ～ちじこまった気持ちに流され、心は亀有ブラザーズ・・・悔しかな2名オデコに・・・。

青く晴れた空・・・頬を撫でる心地良い南風・・・こんな至上なる世界において、船上には私とふたりの御客様・・・切ない想いを潮風と共に胸いっぱいに吸い込む・・・たとえ世界中を敵にまわしてでも、私は君を守るであろう・・・陳腐なメロドラマの殺し文句でさえも、今日こんな日はグッと胸に迫るものがありそうな、そんな空虚感に支配されかけた・・・が、ヒラメの至上の愛を受け上記に

「龍三と七人の子分」・・・北野武監督作品・・・肩肘張らずに素直に楽しめる娯楽作品となっておりました・・・一般￥1800ですが息抜きするには安価だと思います・・・が、大原港ヒラメ釣り￥12000息抜きするには如何なもんでしょうか？3枚以下1名のみで10：30納竿としましたが、あなたの胸には届きますでしょうか？何があるか分からぬ・・・それが大自然・・・して如何に

1時間足らず55分での14枚の持て成し・・・7時を待たずに6：53には皆がヒラメを手にする・・・十二分な海神の計らいに、神の存在を肯定する一時・・・こんな俺にだって救って下さる神様はいるものだと、天を仰ぎ溢れる想いを天上に向け唱えた結果、2枚以下は1名のみで船中31枚で納竿に・・・。

Dｏｎ‘ｔ　ｗａｎｎａ　ｃｌｏｓｅ　ｍｙ　ｅｙｅｓ　Don‘ｔ　ｗａｎｎａ　ｆａｌｌ　ａｓｌｅｅｐ　‘Coｚ　ｉ‘ｄ　ｍｉｓｓ　ｙｏｕ　ｂａｂｙ　And　I　ｄｏｎ‘ｔ　ｗａｎｎａ　ｍｉｓｓ　ａ　ｔｈｉｎｇ・・・俺の頭の中ではアルマゲドンな状態にあった・・・地球最後の日、世界の終りを感じながらの操業・・・鬼気迫るは嬉々迫り、2枚以下1名で納竿に・・・。

何だいスラッシュ並べて・・・元ガンズ＆ローゼズのスラッシュは知ってるが、この/ってえのは何もねえってぇ事なのかい？そいつぁてえへんな事だよ！6時間も大海原に浮かんでて何にも無いって言うのかい？ちょっと待っておくんなせい旦那！御客様は空荷だったんだが、わし（船頭）は0．5～1．5ｋｇを3枚釣ったがな・・・マハタ3にショウサイフグ1も含めてな～じゃが0は0だがね

ねえねえお兄さん！良い娘入ったからちょっと見て行かない？お兄さん良い娘いますから、見るだけ見てみて下さいよ！男心を徒にくすぐる様な、呼び込みとも言えるイワシ様は欠片も無かった・・・からして沖へ一直線・・・近藤正臣が足の指先でピアノの鍵盤ひくは、柔道一直線・・・迷わず構わず、終わりなき地平線の彼方に走る気持ちであった・・・飛んで回ってオデコ1名出る事に・・・。

ちょっとだけよ～僅かながらも心の隙間を覗き込める、期待と優越感に人は妄想を加速させる・・・そうちょっとしたイワシ様の群れであった・・・後ろ髪を引かれる様な思いで沖に出すのであれば、立ち止まって取り敢えず見てみたら・・・これが運の尽きであった・・・旅行先でまがい物のブランド品を、言葉巧みに売り付けられたようなもので、ほんの朝一時のみのヒラメの顔出しで上記で納竿

定休日に荒天予報での臨休ときて、この卯月何度休んだら良いのだろうと、2連休となりました・・・愚痴は言うまい話すまい～これが男の生きる道～と・・・嗚呼ばっちりいきて～な～・・・でしたが、明日の予約が2名となりましたので、出船させて頂きます・・・ひとりでも多くの方と大自然に触れ合いたい・・・更なるお力添えを待つ・・・。

男には戦う時が来る・・・愛する者達に別れを告げて・・・そんな詩もあったな・・・と、北でのイワシ様お出ましの朗報を仲間船から聞き、己の意識を（保）持するのは危（険）であると、保険（何ぞは無いがね・・・）に肖ることなく博打に打って出た・・・我が両眼は♡マーク点灯のイワシ様大出血サービス・・・にも関わらずヒラメは型のみ・・・全てを悟り私は旅に出た・・・して上記に。

我が初栄丸において不動の黒星日となってしまった金曜日・・・この卯月に入り3度の金曜日は、2・5・2という客入りの泣く子も黙る低所得経営・・・綱を首にかける日も近いのか？お天道様に問いたいが、雲隠れで涙子（雨）ひとつぽろっと流し、また良い日（陽）もあるさと・・・九ちゃん堪らず、明日があるさ明日がある　若い僕には夢がある　いつかきっと分かってくれるだろうと・・・

前日の操業付近でのイワシ様との出会い・・・何一つ収穫も得られぬまま徒に時は過ぎ、ヒラメの初見は開始から2時間後・・・この時点で多くの者は御臨終を意識したであろう・・・だが俺は負けぬ諦めぬ腐らぬ・・・流れを失った潮を尻目に、沖へ沖へとピンポイント操業を開始した・・・マハタ4（0．5～1．8ｋｇ）マトウダイ5などがゲスト出演したが、惜しくも1名のみオデコに・・・

びっくりするほどのベタ凪であった、前日の臨休から一夜明けての出船・・・一昨日の大海原から一変・・・病弱なおとっつあんを支える健気な町娘の心から、越後屋と悪巧みを企む悪代官の心のように濁ってしまっていた・・・このまま悪代官の食い物にされてなるものかと、南へ安楽の地を求めた・・・だが見知らぬ御尋ね者に南の魚モノ達は快い返事はくれず、イワシ様に祈りを捧げながら合掌

マンションの部屋の入り口付近で、もの悲しげに一人佇む、世の不幸を全て背負ったような顔をした女・・・帰宅するも全く意に介する事なく、部屋に入ろうとする出っ歯の男・・・すると女「さんちゃん寒い」「ねえ私達いつまでこんな平行線の関係を続けるの」・・・出っ歯の男「お前誰やねん」と・・・何言いたい？冷たい雨の中で、懐かしきひょうきん族のコントを思い出したと・・・。

2週続きのブラック・サタデーとなり、臨休から一夜明けての出船・・・茎と葉があってこそ花が映えるように・・・イザナキとイザナミの交わりによって日本が生まれたように・・・「君がいて僕がいる」チャーリー浜のように・・・ヒラメ覚醒にはイワシ様の刺激が必要不可欠・・・そして待ってはいてくれたし、3ｋｇ＆3．1ｋｇ何ぞも寄越してはくれた・・・のだが・・・うーんなのだな。

前日とは打って変わり、過剰なるイワシ様の誘惑・・・真っ赤な誘惑を前に、真っ赤に目を充血させ鼻息荒くヒラメの覚醒を待つも、イワシ様のその気は真っ赤な嘘なのか？一向に訪れぬヒラメ発情期の到来に、苛立ちは限界マラ立ちは限界なく時は過ぎた・・・ワラサ2、アイナメ2、マゴチ1が花を添えるも、憎しや悔しやオデコ1名出てしまう事に・・・いつかきっと花は咲くと信じ明日へと。

怒り狂った北東の風と雨に行く手を遮られ、気が付けば3連休・・・少人数ながら大海原に浮かび、潮の香りに包まれる事が出来たのだから、幸せであると己に言い聞かせ、夜明けを待って港を後にした・・・控えめながらイワシ様の誘惑・・・すっかりその気でそそのかされ、マダイ3．5ｋｇ、ワラサ2、アイナメ1、マゴチ1が登場・・・乗船者全員が2枚での納竿となった・・・。

閃光の如きイワシ様の群れ・・・魚探を深紅に染める大胆な誘惑も動悸を起こすが、瞬間的な誘いもどっちつかずで動揺させられるもの・・・悪戯なヒラメに皆様翻弄されっぱなしで、時を追うほどに苦虫を食い潰したような表情に変わっていった・・・追えば逃げ、逃げれば追われるもの・・・思い通りにならないからムキになり夢中になると・・・さあ振出しに戻ってもう一度・・・。

えっ？出なかったの？何で？ってあなた！御客様あっての我々の商いじゃありませんか！予約のひとつも無けりゃお手上げですぜ旦那！我が家じゃ暗闇の中でロウソクつけて、最後の晩餐となっちゃうよ～スターダストメモリー忘れないでいて～星屑が舞い降りてくるこの夜は～ってあたしゃゴミ屑になっちまうよ～私の横にはあなた～あなた～あなたがいて欲しいっとね・・・明日は出船も予約4名

2名という厳しい客入りながら、心優しき御客様に支えられ出船・・・イワシ様の溢れ出る愛情に支えられ、2．7ｋｇ（御客様）、2．6ｋｇ＆2．1ｋｇ（船長）が、乏しい竿数ながらも顔出し・・・空は今か今かと待ち構える雨雲にあっても、お天道様は陰ながら我々を見守って下さっているのだと、士気は高まった・・・のだが、その後はバラシ続きで足踏み状態となり、10時納竿にて帰港

前日の夕刻からの予想以上の北北東18ｍの風・・・海上の具合を考慮して、若干ながら出船を遅らせての操業と相成った・・・やはり思いのほかナグロは高く、潮流も速過ぎるほどで潮色は濁っていた・・・表面上は楽観視出来る様なものでない・・・が、赤い誘惑・・・愛しきイワシ様の誘いがそこに・・・2．7ｋｇの御届け物あるも混迷の一途を辿る・・・北へ縋り辛くもオデコなく納竿に。

肥沃な地を求める者は、必ずや実りある収穫を得るだろう・・・だが草木も生えぬ荒れ果てた地を、気の遠くなるような時間と労力をかけ耕す者もいるのだ・・・どの世界においても集る所には、気の置けない何かが存在する・・・野次馬根性で首を突っ込むは下種であり、他者を想う気持ちは持っても、窺うような見方を持たぬが身のため・・・我が心の声に従い、他船皆無での操業とした・・・。

悪行の限りを尽くした訳でも無いのに地獄に陥られ、閻魔様に舌を抜かれ口も利けない悶絶状態・・・見かけ倒しのイワシ様にアタリ付かずで魂抜かれ、心は天国行きでお花畑で恋をしての解脱状態・・・見えないはずの妖精が飛び回る・・・あなたの運もそれまでよと・・・魔法をかけられたように体は浮遊感に支配され、気が付けば半数がオデコの大惨事にて帰港・・・ああ無情・・・。

どんなにいがみ合っていた者どうしであっても、共に窮地に立たされ手を取り合うしかなく、そこから切り抜ける事が出来れば、過去を忘れ抱きしめ合えるはず・・・そう昨日の敵は今日の友・・・そんな気持ちで皮切りは、前日の絶望の淵から救い出されたポイントに・・・2．5ｋｇを含む6枚の持て成し・・・3度目には型もない・・・闇に導かれる前に光求めたが、閃光なく線香となり合掌。

開始15分ほどで2ｋｇを含む4枚のヒラメを頂戴・・・御客様・潮流共に僅かでありながらも、粋な大海の計らいにのっけから好感触スタート・・・だが、その後想像だにしない地獄が待っていた・・・約5時間に及ぶ悶絶の東奔西走カラ振りマーチ・・・精根尽き果て茫然自失となりながらも、一縷の望みを賭けたポイントで3ヒットあり、オデコ無しでの帰港に・・・。

出港まもなくイワシ様の華麗なる激情・・・ヒラメは聖なる野獣と化し、矢継ぎ早に7枚の持て成し・・・2．6ｋｇ＆2．8ｋｇＸ2＆3．2ｋｇ＆3．9ｋｇが交じる充実感・・・しかし事の行方は誰も知りえぬ・・・最後に微笑むは天使か？悪魔か？・・・神のみぞ知るこの世界に、余計な詮索や心配は、行く手を阻む障害となりうる・・・イワシ様の捜索操業に終始したが、叶わず上記に。