2019年4月28日:平成の残り火に何を思う・・・
このところの振るわぬ釣果と客入りに、平成という時代の終わりと昭和生まれの時代遅れな己の愚かさを、ひしひしと感じる次第であります・・・現在の初栄丸も平成10年の就航から早21年・・・親父の瀕死の事故、それから12年に及ぶ寝たきりの闘病生活・・・あたしは福知山線の脱線事故と時を同じくして急性腎盂炎にかかり1ヶ月の入院・・・そんな負の連鎖に巻き込まれていた中、「初栄丸の野郎は頭がおかしくなったから船売って商売辞めるらしいよ・・・」何て心無い言葉も聞かれた事もあった・・・だが我々はそんな奇人変人に屈する訳にはいかなかった・・・沈みかけた初栄丸にあっても、手を力を貸してくれる仲間や御客様がいてくれたから・・・そして支えねばならない家族がいたから・・・一家の大黒柱が一瞬にして寝たきりの介護生活・・・これまでの家族の生活は一変してしまったし、客入りも年々下降線を辿っていたが、闇に閉ざされ続けていた訳ではなかった・・・平成21年8月26日には第三子である流々が誕生し、しかめっ面の生活に笑顔が生まれたのだ・・・だが幸せな日常が当たり前に感じられてきた、平成26年8月9日 初栄丸最大の功労者である父・芳洋が永眠・・・我が初栄丸にとっては昭和は激情・平成は激動であった・・・日本各地で起こった自然災害や東日本大震災で命をなくされてしまった多くの方々を思えば、命ある我々が不平不満を口にするのは下種の極み・・・令和という時代を目前にして思うは人あっての私・・・誰も一人では生きて行けない・・・全ては和にと・・・
2019年4月22日:円らな瞳に見つめられて・・・
次回はいったい何時になるやら・・・と思われたイサキ釣り・・・思いのほか早い2回目の出船・・・白魚を5本並べたような指で、どうぞ何て御酌された時には、一杯よけいに呑みたくなるじゃねえか!・・・そんな助平な男心をくすぐるようなイサキの円らな瞳・・・じっと見つめられた時にはもう一匹もう一匹と釣りたくなるじゃねえか!しかしイサキは不人気でありますな・・・中高年の御客様達が支持して下さらなかったら、5月~9月までは物乞いをしなくてはならなくなるでしょう・・・現実問題として年々厳しくなって来ているのは事実であり、10年後いや5年後にこの釣りが成立するのであろうか?と・・・まあ我が船宿のような名の知れない弱小船宿は、常に崖っぷち状態ではありますがね・・・だが泣き言ばかり言ってはいられぬのだ・・・夜が明ければ金がかかる・・・この木なんの木~気になる気になる木~名前も知らない木ですから~名前も知らない花が咲くでしょう~っとね・・・ひと花咲かせたいものですな・・・えっ!?もう枯れちゃってるよ?違いねえ・・・
2019年4月21日:参加して下さった皆様ありがとうございました・・・
え~という事で親愛なる御客様のお力添えに肖り、3回目の初栄丸杯ヒラメ釣り大会と相成りました・・・我が船宿のようなマニアックな所を支持して下さる、慈愛の精神に支えらえた御客様がいてくれる事に、感謝・感激・オシャマンベ(by:由利徹)であります・・・おおっぴらな大原港ヒラメ釣り大会では、第1回大会の優勝以降何ら賞レースに絡まぬ初栄丸に、情けない思いをされていた御客様もおられたでしょう・・・ですが安心してください・・・本日は初栄丸だけの大会です・・・運も腕もない船頭を支えるのは御客様みなさまです・・・って言う事は、初栄丸の大会でヒラメを釣る事の出来る方はかなりの凄腕!?かもしれませぬ・・・何ってたってあたくしは大原港で1番の釣果を出せたことがありません・・・ひたすら真面目に頑なに商いに精進してきただけであります・・・欺瞞・傲慢・怠慢は最大の敵と唱えてきました・・・我々は大自然の恵みと歩み寄って下さる御客様に支えて来られたわけで、誇大な表現や偽りは御客様に対する裏切り行為であると信じております・・・だから駄目なんだよ・・・そんな声も聞かれるかもしれません・・・ですが、これが俺の生きる道・・・馬鹿真面目で何が悪い!?人の繋がりは信頼の積み重ねで成立するもの・・・先人は言ったもの嘘つきは泥棒の始まりと・・・
2019年4月20日:御予約して下さった御客様には大変申し訳ありませんでした。
昨夜から吹き付け続ける北東の風・・・夜が明けても変わらぬ状況であった・・・私は御客様の予約を受けてしまった以上は出船の責任が伴う・・・港口が明るくなるのを待って出船と腹に決めていた・・・だがどうしたものだろう?夜が明けても吹き止まぬ風・・・さあ如何なものか・・・と思案していた・・・そこに港レベルでの出船中止のお知らせ・・・来て頂いた御客様には大変申し訳ないが、今日という日で終わる商いではない・・・しかしもしも・・・の事があっては、今日と言う日でこの商いが終わってしまう・・・港全体として考えれば賢明な判断であったと思う・・・御客様には無駄骨を折らしてしまった事を改めて御詫び申し上げます・・・。
2019年4月19日:ああ・・・ああ・・・ああ残される・・・
想定外の台風通過前のようなウネリを伴った高いナグロ・・・沖へと船を走らせたが、アタリ皆無で1時間以上をを徒に過ごしナザへ・・・しかしながら好機を逃し煮え切らぬ釣果に業を煮やし、酒を呷り憎し悔しと己を恨む・・・本当に駄目な駄目な駄目な何時まで経っても駄目な私ね・・・
2019年4月18日:コマセ解禁から18日目でのイサキ初出船だが・・・
ヒラメ釣りも残りあと20日ほどになってきたが、今ひとつ煮え切らないヒラメに愛想が尽きたのか?御客様のリクエストありイサキに出船・・・何てったって鶏魚と書いてイサキ・・・チキンな魚だから水温には敏感・・・現場に着くと15℃の水温だが、あくまで表面上のもの・・・さあ魔法の媚薬コマセを撒いて如何に・・・
2019年4月17日:青汁よりも苦い苦汁・・・
客入りは閑古鳥が号泣状態・・・アタリは雀の涙状態・・・さあこの四面楚歌のなか何を語りましょう?だがこの苦しみの中にこそ、明日への活路が見い出せるかもしれませぬ・・・作らず・持たず・持ち込ませずの非核三原則じゃないが、今日の苦しみは明日へ溢さず・長引かせず・持ち込まず・・・勧善懲悪の時代劇じゃないんだから、お決まりのように印籠を出すまで待ってみたり、散々見た人を入れ墨を見せられるまで気が付かなかったり、一国の将軍が街中で練り歩いてるのを気が付かなかったり何て、滑稽な事態は自然界にはありえへん世界・・・いつも・どこでも・誰にでも魚一杯なんて夢想家の事・・・あったのに・ない・・・なかったのに・あった・・・だからこそ人はその違いに想いを馳せ感謝するのでは?毎度毎回釣れましたよ!?笑わしよるがな・・・あんた悪い薬でも飲んだかいな・・・