迷わず、振り返らず、驕らずに前日のポイントを選択・・・派手さはないが愛想の良く振る舞う呑み屋の町娘！？・・・ってなもんで零れる笑みに零れそうな酒をひとすすり・・・９時過ぎにはヒラメを皆が手にしてほろ酔い気分・・・だがあくまでも最低限度の任務完了であると、もう一杯おくれよと執拗にせがんだ・・・が、〆のお茶漬けまで届かぬ４枚以下の方が１名出る事となり納竿に・・・。

叫びをあげる風・・・打ち付ける雨・・・出船前から不穏な空気に支配されていた・・・そして夜明けを待っての出船とした・・・当然ながら大海の御機嫌は斜め・・・険しき道のりを高波に揉まれながら、のらりくらりと北上した・・・そして現場到着・・・すでに大自然の洗礼を受け、船上に平伏す方が１名・・・これは次なる犠牲者が出ぬよう、いち早くアタリが欲しい・・・海神にも情けありか？そう待たずにヒラメ初見・・・その後も少ないながら型はあり、そこにひと流し１１枚の持て成しという本日のハイライトもあったが、船酔いの方の復帰はなくそのまま納竿に・・・。

昨シーズンに引き続きの魔のブラック・サタデー・・・片舷ヨロシクの閑古鳥が鳴く鳴く操業・・・それでもシラケ鳥には鳴かせれば惨めになると、南の空は仰がずに北へと船を走らせた・・・操業開始からアタリ皆無でキナ臭さを感じ始めたその時・・・貸し竿の女性の方に２．８７ｋｇの本日最大サイズが姿を現し船上に火が灯った・・・までは良かったが、その後は呆れるほどの沈黙・・・沖目が型が出始めたとの一報を受け救いを求めた・・・だがどうしたものだろうか？ヒラメは型こそ見せるものの、それっきりさよならと別れ女の義理マンか？ってな対応・・・だがそこはフラれ人生を歩んできたオイラである・・・一度や二度ふいにされた位じゃ堪えないさ・・・あっちが駄目ならこっちと果敢に攻め立てた・・・して辛くもオデコなく納竿に・・・。　

いつものように幕が開き・・・恋のうた歌う私に届いた手紙は・・・黒い縁取りがありました・・・ってな喝采の歌いだしのように不幸な報せはなく、機嫌直して来いよ来いよ～おいらの家まで・・・と初期の長渕の曲のように軽やかに時は流れ、恋人よ側にいて凍える私の側にいてよ～何て歌うまでもなく、愛しヒラメの側から離れず最低数２枚にて納竿に・・・。

フィリピンのドゥテルテ大統領が来日したという・・・暴言王と言われながらも国民の支持率は７０％を超えていると言い、在日のフィリピン人の方々の特に女性の熱狂的な声があった・・・安倍首相との対談でも「私どもは忠誠なる日本のパートナーであり続ける」とのこと・・・果たしてヒラメと我々は忠誠なるパートナーであるのか？否か？・・・いざ大海へと・・・何ら行く末を案じる必要はなかったようだ・・・これまで通りの所でこれまで通りのヒラメの持て成し・・・小兵ヒラメが大半を占めようと、イワシ様が未だ皆無のこの大海で多くは求められようか？今ある現実を受け止めその範疇で楽しめるよう努めたし・・・。

子供達にいじめられていた亀を助けただけで、竜宮城で手厚い持て成しを受けたにもかかわらず、手土産にもらった禁断の玉手箱を開けてしまい、人間の欲深さと卑しさを露呈してしまった浦島太郎・・・川の上流から桃の中に隠れて登場する演出で、洗濯していた婆さんを驚かす元祖どっきり芸人の桃太郎・・・爺さんと婆さんが風呂で一年分の垢を落とし、その垢から人形を模ったら魂が宿ってしまうという元祖オカルト話の力太郎・・・ウルトラの父がいる～ウルトラの母がいる～そしてタロウがそこにいる・・・という強引な必然話に大映テレビが一枚噛んでやしないか？のウルトラマンＮｏ.３のウルトラマンタロウ・・・特徴あるしゃがれ声であった（知ってる人いるのか・・・）一節太郎・・・いつの時代も太郎はいた・・・そして今は単純な単語とリズムとダンスで、ピコ太郎が世界中を席巻していると言う（我が家では愛娘がキャベツ太郎を喜んで食っていたがね・・・）・・・一体何を言いたいのかね？ヒラメ釣りも単純で分かりやすかったら多くの御客様を取り込む事が出来るのか？いや簡単で容易なら直ぐ飽きられてしまう・・・とは言え余りに難解で玄人好みでは多くの方に広がっていかない・・・実に難しい問題である・・・まあ理想を言えば都会の喧騒を離れ大自然に触れること・・・これが大前提であって釣りで満足感を得るというのは二次的なもの・・・となれば・・・なりませんか？ですよね・・・。

少人数であるなか大海の御機嫌は斜め・・・高波に戦意も奪われマーライオンとなりて船上に伏す・・・たった２本の竿で大海に挑むがアタリの良し悪し判断出来ずに帰港に・・・。

風向きが変わり始めたのか？どうなのか？続報を待て・・・。

ああ日本の何処かに～私を待ってる人が・・・いなくてこんな結果に・・・いつまで続くのか？煮え切らない釣果は・・・。

どこに行ってもどうにもならず堪らずオイラはグリコのマーク・・・チャンチャン。

驚くなかれ本日は沖出しを決行とした・・・が、そこは連日縄張りとしている船団が占めていた・・・新参者が入り込む余地などない・・・あなたならどうする？あたしゃ後悔を百も承知で空き家を探した・・・かなり高い確率でそこはヒラメも空き家と覚悟して・・・そしてそれは現実となり８時を迎えようとしているのに船上には僅か１１枚のヒラメ・・・あれこれ思案していたところに、前日まで贔屓にしていたポイントで型ありとの朗報・・・何でこうなるの！と欽ちゃんに負けじとナザ入りを即決・・・現場到着間もなくヒラメの顔出し・・・遅ればせながらのウエルカムじゃないか！・・・納竿まで執拗に攻め抜き、何とかオデコなく帰港に・・・。

干上がった大地に種を撒いても花は咲かぬ・・・定休日を挟みまだ解禁３日目・・・「まだ・・・」という驕りは、「もう・・・」という終焉を予感させた・・・「もしかしたら・・・」という望みは、「どうにもならない・・・」という土壇場を作り出してしまった・・・我が心は極刑に処されたようなもの・・・ああ無情・・・。

前日とは打って変わり風もなくベタ凪陽気・・・だが、これではならぬ・・・ならぬのだ・・・潮は流れるのかい？いや流れないと言うではないか！さあ困難ありてこんなん出ましたけど・・・ってなもんさ・・・だが沖行きを捨て、ナザでと決め込んで飛び出しちまったからにゃあ後には引けぬ・・・初日を頂いた御贔屓参りとした・・・おめえさんも無理しねえで沖に行ったら宜しいのになあ～あんた本当に意地っ張りだよ・・・だがね～あんたの頼みとなっちゃあ～あたしも黙ってる訳にゃあいかないよ～これ少しだけど持っていきな・・・と、各ヒラメ御宿の女将が行ったか知らぬが、潮流の助けが無いながらも各所で予想以上の持て成し・・・とある御宿ではひと流し１３枚のお気遣い何てのもあり、このまま行ってくれれば連日の零なし釣行か？と思われたが、何とも一歩及ばず１名の御方のみ涙を吞むことに・・・。